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【Vol. 13】The Rolling Stones「(I Can’t Get No) Satisfaction」の「不満」を叫ぶ、たった3音のリフ

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The Rolling Stones (I Can't Get No) Satisfaction 洋楽フレーズ研究所

ロックという音楽は、時代の空気や若者の感情を、言葉よりも先に“音”で語ってきました。その中でも、たった3つの音だけで世界中に「不満」を叫んでみせた曲があります。The Rolling Stonesの「(I Can’t Get No) Satisfaction」
イントロから鳴り響くあのギターのリフは、誰が聴いても一瞬でわかり、そして胸の奥の「どうしようもない苛立ち」に触れてしまう力を持っています。

なぜ、そんなにもシンプルなフレーズが、これほど強烈なメッセージを放つのでしょうか?

今日は、あの 3音に込められた“満たされない感情”の秘密を、音楽的な視点と文化的な背景から読み解いていきます。

おとはじ
おとはじ

リフを弾いたことがある人も、まだ触ったことがない人も、きっと新しい発見がありますよ。

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🎸 洋楽の「あのフレーズ」深掘りコラム【Vol. 13】

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The Rolling Stones「(I Can’t Get No) Satisfaction」の「不満」を叫ぶ、たった3音のリフ

1965年にリリースされたThe Rolling Stonesの「(I Can’t Get No) Satisfaction。 ロック史上最も象徴的な曲の一つであり、そのイントロから鳴り響くたった3音のギターリフは、瞬く間に世界を席巻し、ロックの歴史を塗り替えました。
このシンプル極まりないフレーズは、なぜこれほどまでに人々の心を捉え、「不満」という感情を代弁するアンセムとなったのでしょうか?今日は、この「不満」を叫ぶリフに隠された、軽やかで、深い秘密を掘り下げてみましょう。

🎼 今日の深掘りフレーズ

アーティスト
曲名
フレーズの場所
フレーズの正体
The Rolling Stones
(I Can’t Get No) Satisfaction
イントロ、ヴァース
ファズ・ギターリフ

🎵 軽やかな考察:なぜこのフレーズは「不満」を叫ぶのか?

1. 音楽的構造:不協和音(ディソナンス)の力

このリフは、たった3つの音で構成されていますが、その音程の選び方に、この曲のテーマである「不満(Dissatisfaction)」が凝縮されています。
ミクソリディアンの響き: この曲は一見Eメジャーに聞こえますが、実際は Eミクソリディアン というスケールが使われています。これは、Eメジャーの7度(D#)を 半音下げてDにした音階 です。この「短7度(D)」が、解決されない緊張感 や ブルース由来の渋い不満感 を生み出し、歌詞のテーマである「満たされない苛立ち」をそのまま音で表現しているのです。つまり、あの3音のリフは「ただシンプルだから印象的」なのではなく、最初の一音からすでに“満たされない感情”が鳴っているということなんです。
「未解決」の響き: この「解決されない」響きこそが、歌詞で歌われる「満たされない、どうしようもない苛立ち」という感情を、音楽的に完璧に表現しています。

2. 文化的背景:ファズ・サウンドの衝撃

このリフのインパクトを決定づけたのは、ファズ(Fuzz)と呼ばれるギターエフェクトです。
音色の革新: キース・リチャーズは、Maestro FZ-1 Fuzz-Toneというエフェクターを使用しました。この歪んだ、荒々しい音色は、当時のポップミュージックにはなかった衝撃的なサウンドであり、若者の反抗心やフラストレーションを象徴する音となりました。
リフの運命: キース自身は、このリフをホーンセクション(管楽器)で演奏するつもりで、ファズは仮の音色として使ったと言われています。しかし、その荒々しいファズの音色があまりにも曲のテーマに合致していたため、そのまま採用され、結果としてロックの歴史を変える音となりました。

3. 弾き語りへの応用:シンプルなコード進行

この曲は、ギターの弾き語りにおいても非常にシンプルです。
コード進行: 主なコード進行はE → A → Bという、ロックの基本中の基本とも言えるシンプルな3コードです。
弾き方のヒント: 複雑なテクニックは必要ありません。このシンプルなコードを、力強いストロークで、そしてリフの持つ荒々しいグルーヴを意識して演奏することが、この曲をかっこよく弾き語る最大のコツです。
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💡 今日の音楽豆知識

リフ誕生の瞬間: キース・リチャーズは、このリフをフロリダ州のホテル寝ている最中に思いつき、すぐにテープレコーダーに録音したという逸話があります。録音には、リフと「I can’t get no satisfaction」という一言だけが入っていたそうです。
明日は、また別の名曲の「あのフレーズ」を深掘りします。お楽しみに!
おとはじ
おとはじ

取り上げて欲しい洋楽(フレーズ)があればコメント下さいね!

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