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【Vol. 5】Chic「Good Times」のギターカッティングが神業な理由。ナイル・ロジャースのリズムの秘密

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Chic「Good Times」 洋楽フレーズ研究所

たったひとつのギターの刻みが、バンド全体のノリを決めてしまう──そんな“魔法みたいな瞬間”が音楽にはあります。
Chic「Good Times」におけるNile Rodgersのギターカッティングは、まさにその代表例。複雑なことはしていないのに、聴いた瞬間、体が「勝手に揺れてしまう」あのグルーヴ。
それは“音を鳴らしている瞬間”だけでなく、“鳴らしていない瞬間”にまで宿っています。

おとはじ
おとはじ

今日は、この「軽そうに聞こえるのに、とてつもなく深い」リズムの秘密を、ゆっくり深掘りしてみましょう。

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🎸 洋楽の「あのフレーズ」深掘りコラム【Vol. 5】

「カッティングの神様」が奏でる魔法!Chic「Good Times」のグルーヴ

1979年にリリースされたChicの「Good Times」。 ディスコ・ミュージックの代表曲であり、後のヒップホップ、特にThe Sugarhill Gangの「Rapper’s Delight」にサンプリングされたことでも知られる、音楽史に名を刻む名曲です。
この曲の最大の魅力は、Nile Rodgers(ナイル・ロジャース)が奏でる、切れ味鋭いギターのカッティングにあります。彼のギターは、単なる伴奏ではなく、曲のグルーヴ(ノリ)そのものを作り上げています。
今日は、この「あのフレーズ」に隠された、軽やかで、踊りたくなるような秘密を掘り下げてみましょう。

🎼 今日の深掘りフレーズ

アーティスト
曲名
フレーズの場所
フレーズの正体
Chic
Good Times
ほぼ全編
ギターカッティング

🎵 軽やかな考察:なぜこのカッティングは「神様」と呼ばれるのか?

ナイル・ロジャースのカッティングは、非常にシンプルでありながら、他の誰にも真似できない独特のグルーヴを持っています。
  1. 【「空ピック」が作る魔法のリズム】 彼のカッティングの秘密は、「空ピック(ブラッシング)」にあります。音程のある音を弾くのと同じくらい、音程のないミュート音(空ピック)を多用しています。 このミュート音が、曲のリズムに「隙間」「歯切れの良さ」を与え、聴く人を自然と踊りたくなるような、軽快で複雑なグルーヴを生み出しています。彼のギターは、まるでドラムやパーカッションの一部のように機能しているのです。
  2. 【シンプルなコードとファンクの精神】 この曲のコード進行自体は、非常にシンプルです。しかし、ナイル・ロジャースは、そのシンプルなコードを16ビートの細かいリズムで刻み続けることで、深いファンクネスを表現しています。 彼は常々、「ギターはリズム楽器だ」と語っており、その哲学がこのフレーズに凝縮されています。複雑なコードや速弾きよりも、いかに正確に、そしてグルーヴ感を持ってリズムを刻むかが重要だと教えてくれます。
  3. 【弾き語りへの応用】 ギター弾き語りを趣味とする人にとって、このフレーズは「リズム感」を磨く最高の教材です。
    • メトロノームとの練習:この曲のカッティングを練習する際は、必ずメトロノームに合わせてください。裏拍(オフビート)を意識して、正確にミュート音と実音を弾き分ける練習をすることで、あなたのリズム感は格段に向上します。
    • 手首のスナップ:ナイル・ロジャースのような切れ味を出すには、手首を柔らかくスナップさせる弾き方が重要です。腕全体で弾くのではなく、手首の柔軟性を意識して練習してみてください。
この「Good Times」のギターフレーズは、「リズムこそが音楽の魂である」ということを教えてくれます。 派手なソロやメロディよりも、シンプルなカッティングが、時代を超えて人々を魅了し続ける力を持っているのです。
ギターを抱えて、このカッティングを刻むたびに、その軽やかで、永遠に続くグルーヴを感じてみてください。
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💡 今日の音楽豆知識

  • 「Good Times」とヒップホップ:この曲のベースラインとグルーヴは、ヒップホップの歴史において最も重要なサンプリングソースの一つとなりました。The Sugarhill Gangの「Rapper’s Delight」は、この曲のベースラインをほぼそのまま使用しており、ディスコとヒップホップという異なるジャンルを結びつける役割を果たしました。
明日は、また別の名曲の「あのフレーズ」を深掘りします。お楽しみに!
おとはじ
おとはじ

取り上げて欲しい洋楽(フレーズ)があればコメント下さいね!

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