2025年7月30日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸投手の自宅が強盗未遂に遭うという衝撃的なニュースが報じられました。
MLB1年目で大活躍を見せている山本選手は、まさに世界の注目を集める存在。その舞台裏で、思いもよらぬ事件が起きていたのです。
事件の概要:3人組がガラスドアを破壊
事件が起きたのは現地時間の午前5時半ごろ。ロサンゼルスの高級住宅街・ハリウッドヒルズにある山本選手の自宅に、3人組の不審者が侵入しようとしました。
フェンスを越えて敷地に入り込み、裏口のガラス扉を破壊。しかし、室内にいたスタッフが異変に気づいて照明をつけたことで、容疑者たちはそのまま逃走しました。
幸いにも山本選手は遠征中で不在。スタッフにもけがはなく、被害も出ませんでした。
スポニチアネックス(スポーツニッポン):「ドジャース・山本由伸 ロサンゼルスの自宅で強盗未遂事件発生 シンシナティ遠征中に」
被害は未遂、それでも重く受け止めるべき理由
「何も盗まれていない」「ケガ人はいない」と聞くと、どこか“未遂だからよかった”と思ってしまいがちです。
しかし、プロの犯罪グループが住宅の構造を把握し、早朝に計画的な侵入を試みたという事実は、非常に深刻です。
実はこの事件、単独ではなく、アメリカ全体で起きている「有名人狙いの強盗」事件の一部なのです。
相次ぐスター選手の被害とFBIの警告
ドジャースでは、フレディ・フリーマン選手やマックス・マンシー選手、ブレイク・スネル選手なども過去に自宅被害を経験しています。
さらに、NBAやNFLの選手の間でも、同様のケースが相次いで報告されています。
FBI(連邦捜査局)はこの事態を受けて、著名人や高所得者に対し、次のような注意を呼びかけています。
今回の山本選手の件も、早朝の薄暗い時間帯を狙った「計画的犯行」である可能性が高く、FBIは慎重な対応を促しています。
組織的な「侵入観光客」の存在
さらに注目すべきは、これらの事件の背後にある“バージャリーツーリズム(Burglary Tourism)”と呼ばれる手口。
これは、海外から渡航し、短期滞在で有名人の豪邸を狙って犯罪を繰り返す外国籍グループによるものとされ、2025年2月には南米系の7人が逮捕されるなど、実際に摘発例もあります。
こうした“プロ化された犯行”に対しては、一般的な住宅警備だけでは太刀打ちできないとも言われています。
海外で活躍する日本人アスリートのリスク
今回の事件を通じて改めて思うのは、海外で活躍する日本人アスリートたちが、異国の地でどれだけの緊張感と隣り合わせで生活しているのか、ということ。
日本とは違い、銃社会・格差社会のアメリカでは、「有名=標的になりやすい」という現実があるのです。
山本選手は、メジャー1年目にしてすでに球界の注目を一身に集める存在。
その輝きの裏にあるこうした危険にも、もっと私たちは目を向ける必要があるのではないでしょうか。
強盗は“他人事”じゃない。私が体験した泥棒被害
実は筆者も、学生時代に自宅に泥棒に入られたことがあります。当時の我が家は、1階が家業の喫茶店、2階が居住スペースというつくりでした。その晩、両親が仕事を終えてから、用事で車で出かけた隙を狙われ、玄関のドアを破って侵入されたのです。
私たち姉妹は2階で就寝中。幸いにも階段が屋外にあり、1階と2階が完全に切り離されていたため、気づくことはありませんでした。両親も帰宅後、お店を覗かずに2階へ上がったため、私たちは何も知らないまま朝を迎えました。
翌朝、店内の惨状を目の当たりにしたときの衝撃は、今でも忘れられません。カウンター内の引き出しや扉、レジなど「開けられるところはすべて開けた」と言わんばかりの状態。
最初は「母が何か探し物をしたのかな?」と思いましたが、母の慌てふためく姿を見て、すぐに事の重大さを察しました。このように、何も有名人でなくても、泥棒は“すぐそば”で起きることなのです。
私自身、この経験があったからか、防犯意識は高いほうだと思っています。とはいえ、近年は手口の巧妙化や「闇バイト」の横行など、不安を感じることも増えました。
今回の山本選手の事件をきっかけに、「安心して暮らす」ことのありがたさや難しさを、改めて考えさせられました。今一度、防犯や日常の備えについて、見直す機会にしたいと思います。
最後に:あなたが海外で暮らすとしたら…
今回は幸いにも人的被害はなく、犯行は未遂に終わりました。
けれども「スター選手が安心して暮らせない」社会があるということは、一般の人にとっても他人事ではありません。
もしあなたが、海外で生活することになったら──どんな防犯対策を講じますか?
SNSの投稿ひとつ、夜の帰宅ひとつ、そのすべてが「狙われる可能性」と背中合わせだとしたら……?
私たちも、情報を正しく受け取り、自分や大切な人を守る意識を高めていきたいものですね。
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